廃炉カギ握る燃料保管 “玉突き輸送”で懸念も産経新聞 2012.1.25 14:21 (1/2ページ)
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120125/scn12012514220002-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120125/scn12012514220002-n2.htmhttp://sankei.jp.msn.com/science/news/120125/scn12012514220002-n1.htm
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東京電力福島第1原発で廃炉工程表に基づく作業が本格的に始まっている。最長40年とされる長丁場となるが、当面の最大目標は「2年以内に着手」と掲げた燃料貯蔵プールからの燃料の取り出しだ。燃料の保管場所確保のための“玉突き輸送”が、他の作業が順調に進むかどうかのカギとなる。だが、燃料やプールの状況など未確認の要素も多く、手探りの作業となりそうだ。(原子力取材班)
■プールほぼ満杯
1~4号機の原子炉建屋上部の燃料貯蔵プールには、計3108本の燃料が残されており、これらを建屋から運び出して安全な場所で保管することが廃炉への第一歩となる。
廃炉に向けた工程表では、同原発の敷地内にあり、6840本の燃料が貯蔵できる「共用プール」が保管場所に決まった。しかし、共用プールには既に6375本の燃料が入っており“ほぼ満杯”だ。
このため、共用プールの燃料を別の場所へ運び出した後に、燃料貯蔵プールの燃料を搬入する“玉突き輸送”を計画。共用プールの燃料は「乾式キャスク」という専用容器に入れ、今年末ごろまでに設置することになる保管施設で管理することになる。
キャスク保管施設は、想定される最大の揺れでも除熱や放射線遮蔽などの機能を失わず、津波がこない高台に設置するなどの条件が必要となる。しかし、設置場所など詳細な設計は現時点では決まっていない。
日本原子力学会の沢田隆副会長は「保管施設は高い安全性が求められるが、わずか1年の突貫作業で大丈夫なのか」と懸念する。
■工程表は未知数
工程表では、4号機のプールからの燃料の取り出しを最優先として平成25年内に始め、3号機は26年末までに着手することを目標に掲げている。
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ところが、工程表にも「作業の長期化の可能性がある」と記されているように、作業が計画通りに進むかは未知数だ。特に懸念されるのが、プール内の燃料状態が明確でない点だ。東電はプールの水の分析から「燃料の大部分は健全」とする。だが、廃炉工程を検討する政府・東電中長期対策会議は「プールに落下したがれきで損傷した可能性は否定できない」と指摘する。
実際にプールの状況を撮影できたのは3、4号機だけで、3号機にはプール内に多数のがれきが落ちていることも分かっている。1号機は水素爆発による建屋上部のがれきが、2号機は建屋内の高い放射線量がそれぞれ障壁になり、状況把握は進んでいない。
燃料損傷やがれきによる燃料容器の変形があれば、既存の取り出し装置が使えず、新装置の開発が必要になるなど、工程表に影響を与える可能性も出てくる。
エネルギー総合工学研究所の内藤正則部長は「事故直後のプールの温度上昇や海水の影響で、容器がもろくなっている可能性がある。燃料を持ち上げる際に壊れると放射性物質が外部に漏れる恐れもあり、慎重に作業を進める必要がある」と指摘している。
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